毎日の寝かしつけが苦痛。ネントレが気になるけど、泣いているわが子を部屋に残して退出するのは気がひける・・・。
毎日の赤ちゃんの寝かしつけ大変ですよね。
「ネントレ」というと、ジーナ式やファーバー式のような”赤ちゃんを泣かせる”ネントレ方法が一般的ですが、泣いているわが子を置いて部屋を出るというのに抵抗があるママ・パパも多いのではないでしょうか。
この記事では、私が実際に取り組んだできるだけ赤ちゃんを泣かせずに負担の大きい寝かしつけから卒業する方法(=ゆるネントレ)について解説します。
息子が生後0か月のころから、睡眠の土台を整えるということを意識していました。生後半年ごろから手をつなぐだけで寝付けるようになり、寝かしつけの負担はぐっと軽くなりました。
- 赤ちゃんがなかなか寝てくれなくて悩んでいる人
- ネントレが気になるけど、泣いている赤ちゃんを残して部屋を退出するネントレに抵抗がある人
ゆるネントレとは赤ちゃんの泣きが少ないネントレ
ネントレと聞くと、ジーナ式やファーバー式のような赤ちゃんを”泣かせる”ネントレをイメージすることが多いですよね。
どちらもネントレの定番!書籍などでもよく紹介されています。
赤ちゃんを”泣かせる”ネントレでは、赤ちゃんは最初こそ激しく泣きますが、順応性が高く、すぐに新しい寝かしつけの方法に慣れるため、セルフねんねできるようになるまでの期間は短いと言われています。
しかしながら、親にとってわが子の泣き声を聞くのはつらいもの。
ぐっすり寝られるようになるためのトレーニングだと理解していても、うまく眠れなくて泣き続けるわが子を前にすると、つい抱っこや授乳をしてしまう・・・ということもあると思います。
”泣かせるネントレ”の途中で抱っこや授乳をしてしまうと、赤ちゃんが「一生懸命泣き続ければ、抱っこ(授乳)してもらえる!」と学習してしまい、ネントレがなかなかうまくいきません。
”泣かせるネントレ”をすると決めたら、最低でも2週間は決めた寝かしつけの方法を続けるという強い覚悟が必要です。
一方でわたしが実践した「ゆるネントレ」は、赤ちゃんの眠る力を育てて、少しずつセルフねんねに近づけていく方法です。
睡眠環境を整えたり、負担のかかる寝かしつけのクセを改善したりすることによって、セルフねんねとまではいかなくても、寝かしつけの負担を軽減し、親も子もツラくない寝かしつけを目指します。
あくまでも「ゆる」ネントレなので、ジーナ式やファーバー式のような泣かせるネントレと比べると効果が出るまでに時間がかかりますが、親が部屋を退出しなくてもいいので、赤ちゃんの泣きが少なく、親の精神的な負担は軽いです。
- ゆっくりでもいいから少しずつ眠る力を育ててあげたい
- 赤ちゃんの泣き声に耐える自信がない
- セルフねんねとまではいかなくても、負担のかかる寝かしつけの方法(抱っこでゆらゆら、授乳など)から卒業したい
という方におすすめの方法です。
”泣かせない”ゆるネントレ6つのポイント
①起床時間、就寝時間を決める
生後2か月ごろから起床時間、就寝時間を決めて生活リズムを整えることを意識しました。
人間の体内時計は24.5時間でリズムを刻んでいて、リセットしなければ地球時間からどんどん遅れていき、昼夜逆転してしまいます。
人は地球時間に合わせた生活を送るために、朝の太陽の光を刺激にして、体内時計をリセットし、新たな1日を始める仕組みになっています。
赤ちゃんの体内時計は生後1か月くらいから機能し始めますが、リセット機能をうまく働かせるためには練習が必要です。
ということを毎日続けていくことで、赤ちゃんの体内時計がうまくリセットできるようになり、昼夜のリズムがついてきます。
大人の生活に合わせてしまうと、どうしても遅寝・遅起きになりがち。夜間授乳もあると朝寝坊したい気持ちもありますが、一緒に早起きして朝日を浴びるようにしましょう。
②活動時間を意識する
活動時間とは、赤ちゃんが連続して起きていられる時間のことです。
赤ちゃんは連続して起きていられる時間が短く、疲れすぎてしまうと寝ぐずりや夜泣きなどの睡眠トラブルにつながってしまうことがあるため、疲れすぎる前に寝かしつけをすることが大切です。
月齢 | 活動時間の目安 |
0~1か月 | ~約40分 |
1~2か月 | 約40分~1時間 |
2~3か月 | 約1時間~1時間20分 |
4~5か月 | 約1時間20分~1時間30分 |
6~8か月 | 約2時間~2時間30分 |
9か月 | 約2時間30分~3時間 |
10か月~1歳2か月 | 約3時間30分~4時間 |
1歳3か月~1歳半 | 約4時間~6時間 |
1歳半~3歳 | 約6時間 |
引用:愛波文著 ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド
表の時間はあくまでも目安です。
- 眠そうな仕草(目をこする、あくびなど)が見られたら早めの時間でも寝かしつけしてみる。
- 目安の時間で寝かしつけしてもなかなか寝ないという場合は少し遅めの時間にしてみる。
というように、赤ちゃんの様子を見ながらベストな活動時間を探っていきましょう。
赤ちゃんは成長とともに体力がついてきますし、その日の活動量によっても眠いタイミングは変わってくるので試行錯誤の連続です。
③睡眠環境を整える
大人でも夏の暑い夜だと寝苦しくて眠りが浅くなったり、明るい場所では寝られなかったりしますよね。
赤ちゃんはまだ眠るのが上手ではありません。
ちょっとした要因で眠りにくくなってしまうため、快適な環境に整えてあげる必要があります。
- 室温20~22℃(夏場は25~26℃)、湿度40~60%にコントロールする。
- 豆電球はつけない。遮光カーテンを使う。
- ベッドには何も置かない。ふとんやぬいぐるみ、枕などは窒息事故につながる恐れがある。
光や温度は良質な睡眠に重要な要素です。
また、安全性に配慮した環境づくりをすることで、親が余計な干渉をする必要がなくなり、安心して見守ることができます。
赤ちゃんの寝床にはベビーベッドが最適です。その理由は以下の記事で詳しく解説しています。
>>ベビーベッドは必要?使ってみてわかったメリット・デメリット
④負担のかかる寝かしつけのクセがつかないようにする
- 抱っこしてゆらゆらする、スクワットする
- ドライブに行く
- 授乳をする
など、赤ちゃんの寝かしつけに効果的と言われている方法はいろいろありますが、赤ちゃんは”いつもと同じ”を好む生き物のため、親が負担と感じる寝かしつけがクセになってしまうと大変です。
人間は眠っているあいだ、レム睡眠という浅い眠りとノンレム睡眠という深い眠りを繰り返しています。
赤ちゃんは、眠るのがまだ上手ではないため、眠りが浅くなったときに、次の深い眠りへの切り替えがうまくいかず、目を覚ましてしまうことがたびたびあります。
そのままスムーズに再入眠できればいいのですが、うまく再入眠できない場合は、泣くことで寝かしつけて欲しいと訴えます。これが夜泣きです。
そのときに「寝かしつけのクセ」がついていると、いつもと同じ寝かしつけでなければ「そうじゃない!」と怒り出し、なかなか寝てくれないということになります。
したがって、親が負担と感じる寝かしつけがクセにならないようにすることが重要です。
私がゆるネントレを実践するにあたっては、
- 添い乳をしない。授乳後は必ずゲップをさせて、少し起きている状態でベッドに置く。
- 激しく泣いているときは抱っこでなだめるが、落ち着いたら寝落ちする前にベッドに置く。
ことを意識していました。
1歳現在、息子には「大人の手を握りながら寝る」というクセがありますが、夜中でも横になったまま手を差し出せばいいだけなので、それほど負担には感じていません。
「いつもの寝かしつけの習慣」を求めるのは、4歳ごろまで続くことがあります。
最初は時間がかかったとしても、親にとって負担が少なく、4歳ごろまで続けられそうな方法で寝かしつけるようにしましょう。
⑤ねんねルーティンを行う
ねんねルーティンとは、寝る前に毎日同じことを同じ順番で繰り返すことで、入眠儀式ともいわれます。
赤ちゃんは”いつもと同じ”を好むため、次に起こることが予想できると安心します。
いつもの流れでこれをやって、あれをしたら、このあとはベッドに行ってねんね、と理解できていると、寝るための心の準備につながり、寝つきがよくなります。
わが家ではお風呂から寝るまでの流れを毎日一定にしています。
お風呂
↓
スキンケア
↓
フォローアップミルク(ミラクルカップで120mL)
↓
はみがき
↓
寝室に移動して絵本を読む
↓
就寝
低月齢の頃は寝る直前に寝室でミルクを飲ませていましたが、1歳になったのを機に哺乳瓶を卒業し、虫歯予防の観点から、お風呂上りにコップでミルクを飲ませて歯みがきという流れに変更しました。
寝る前のミルクがなくなったため、寝室では毎日絵本を読みながらゆったりと過ごすようにしています。
寝かしつけの際に読む絵本も毎日同じものにして、ねんねルーティンの一部としています。
寝かしつけにおすすめの絵本
シロクマの親子が何気ない1日を過ごすストーリーで、親クマの「あなたと過ごす1日がとっても幸せ」という気持ちが伝わってくる内容です。
タイトルどおり、絵本の読み聞かせを通して、たくさんの愛情を伝えることができます。
物語のラストが、1日が終わって今日も楽しかったねと語りながら眠るという展開になっていて、寝かしつけにぴったりな絵本です。
⑥寝言泣きを見極める
赤ちゃんが夜中になくのは、必ずしも何か要求があるわけではありません。
大人が眠りが浅くなったときに寝返りをうったり、寝言を言ったりすることがあるように、赤ちゃんも眠りが浅くなったタイミングで寝言を言うことがあります。
この”寝言”に親がいちいち反応して、おっぱいを飲ませたり、おむつをチェックしたり、抱き上げたりして起こしてしまうことが続くと、浅い眠りのたびに目を覚ますクセがついてしまいます。
赤ちゃんが夜中に泣きだしたら、2~3分様子を見て、寝言泣きなのか、夜泣きなのかを見極めるようにしましょう。
寝言泣きの場合は何もしなくても再び寝てくれることが多いです。
見守りにはベビーモニターが便利です。
買ってよかったベビーグッズNo1といっても過言ではありません。
暗闇でも様子がはっきりとわかり、泣き声などの音声もしっかり拾ってくれるので、寝かしつけ後の大人時間をゆったりと過ごせます。
息子が泣いたときはベビーモニターでしばらく様子を見守り、数分経っても泣き続けている場合や、つかまり立ちをするなど完全に起きている様子が見られた場合は寝室に駆けつけるようにしています。
わが家で愛用しているベビーモニターは以下の記事で紹介しています。
>>【おすすめのベビーモニター】トリビュートBM-LT02を徹底レビュー
ネントレの参考にしているもの
赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド
”夜泣き専門保育士”清水悦子さんの著書です。
- 赤ちゃんが夜泣きをする理由
- 生活リズムの整え方
- 月齢別1日のスケジュール
- 授乳とねんねの関係
などについてわかりやすくまとめられています。
特に第2章「簡単3ステップで赤ちゃんの眠りを改善しよう」が参考になったので、わが家のネントレにも取り入れています。
本を読むのが苦手という方はまんが版もあります。
YouTube 「寝かしつけ専門学校 ねんねママちゃんねる」
乳幼児睡眠コンサルタントのねんねママさんが運営されているチャンネルです。
特に参考にしたのが、「夜泣き・寝かしつけに悩むかはこれで決まる!寝室環境を整えるポイント12」という動画です。
スムーズな寝かしつけのために最も重要な、安全で快適な睡眠環境の作り方がわかります。
他にも月齢別の睡眠リズムの整え方や寝かしつけのコツ、ネントレのやり方など、ねんねに関する動画がたくさんアップされていて、赤ちゃんの睡眠に悩んだときにおすすめのチャンネルです。
最近ねんねママさんの本も出版されたみたいです。今度ねんねに悩んだら読んでみたい1冊!
ネントレのゴールは”親にとって苦ではない”寝かしつけ
この記事では、”泣かせる”ネントレに挫折したわたしが取り組んだ”泣かせない”ゆるネントレについて紹介しました。
- 起床時間、就寝時間を決める
- 活動限界時間を意識する
- 睡眠環境を整える
- 負担のかかる寝かしつけのクセがつかないようにする
- ねんねルーティンを行う
- 寝言泣きを見極める
息子は1歳現在、ひとりで眠ることはできませんが、わたしにとって息子が寝つくまで横で見守り、手をつないであげることは苦ではありません。
むしろ、こんな風に手を握りながら寝るのも今のうちだけ、いつかは勝手に寝るようになるんだろうなと思うとさみしさを感じるくらいです。
セルフねんねにこだわらなくても、親が負担に感じない程度の寝かしつけで寝られるならそれで十分です。
ご家庭の状況やパパ・ママの価値観にあったゴールを目指して、できることから取り組んでみましょう。
ネントレに挑戦したいけど、泣いているわが子を見るのはつらいな、泣かせるネントレに挫折しそうと感じているパパ・ママはぜひ参考にしてくださいね。