こんにちは。1歳の男の子の育児に奮闘中のりかです。
「鉄」は、長期にわたり、子どもの成長発達に欠かせない栄養素ですが、成長期の子どもの約7割が潜在的鉄欠乏状態にあると言われています。
赤ちゃんは体内にある程度の鉄を蓄えた状態で生まれてきますが、生後6か月ごろになるとだんだんと貯蔵鉄が減ってくるため、食事から摂らなくてはなりません。
特に母乳のみで育てている場合は、鉄不足になりやすいため注意が必要です。
とはいっても、離乳食では使える食材が限られていますし、赤ちゃんによってはなかなか離乳食が進まない子もいます。
赤身肉やレバーなどがいいとはわかっているけど、調理が大変で毎日食べさせるのは難しい・・・。
この記事では、手軽に鉄分を補給できる食品を紹介したいと思います。
- 鉄のはたらきとその重要性について
- 鉄を手軽に補給できる食品
鉄のはたらき
鉄には3つの大切な役割があります。
- 酸素を運ぶ赤血球をつくる
- 食べ物からエネルギーを作り出す
- 心のバランスを整える
鉄が不足すると、脳や筋肉に酸素が行き渡りにくくなり、めまいや頭痛、疲れやすさの原因となります。
また、食べ物から効率よくエネルギーを作り出すことができなくなるため、エネルギーが不足し、集中力が続かなかったり、がんばる気力がなくなったりします。
鉄は心のバランスを司るドーパミンやセロトニンの生成にも必要です。かんしゃくやイライラの原因も鉄不足にあるかもしれません。
乳児の場合、夜泣きやいやいや期のかんしゃくがひどいときは鉄不足を疑った方がいいかも・・・。
これまでの研究により、鉄欠乏が学習機能、運動機能に影響を及ぼすということが報告されています。
海外には、国力をあげる目的で日常的によく食べる小麦やトウモロコシなどに鉄を添加している国もあります。
成長期の子どもたちは、どんどん筋肉量が増え、それに伴って鉄の需要も増えるため、鉄欠乏になりやすい状態です。
鉄は子どもの健やかな成長発達のために意識的に摂る必要がある栄養素だといえます。
鉄の必要量ってどのくらい?
年齢 | 男性(推奨量) | 女性(推奨量、月経なし) |
6~11か月 | 5.0mg | 4.5mg |
1~2歳 | 4.5mg | 4.5mg |
3~5歳 | 5.5mg | 5.5mg |
6~7歳 | 5.5mg | 5.5mg |
8~9歳 | 7.0mg | 7.5mg |
10~11歳 | 8.5mg | 8.5mg |
12~14歳 | 10mg | 8.5mg |
1歳ごろの場合、男女ともに4.5mgの鉄を摂ることが推奨されています。
鉄には吸収率が高いヘム鉄と吸収率が低い非ヘム鉄があります。非ヘム鉄の吸収にはビタミンCが必要なため、一緒にビタミンCを含む食品を摂ると吸収されやすくなります。
一般的に鉄を多く含む食品を摂ったとしても、1日の推奨量を摂取するのは難しいです。
鉄不足にならないようにするためには、鉄を含む食品を意識的に取り入れていくことが必要だと思います。
ちなみに鉄の耐容上限量(過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量)は男児で25mg、女児で20mg。サプリメントなどを飲まない限り、鉄の過剰摂取になることはないでしょう。
手軽に鉄分補給できる食品11選
1食の量は1歳ごろの目安量です。
①ピジョン かんたん粉末シリーズ
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
5か月~ | 小さじ1 | 0.026mg(和風だし) 0.021mg(ホワイトソース) |
粉末タイプのベビーフードはさまざまなメーカーから売られていますが、鉄が添加されているものはあまりありません。
野菜のまとめ煮ストックと合わせてスープやシチューとしたり、和風だしタイプはうどんのつゆとして使ったりしています。
ネットのほか、イオンや西松屋等で売られています。
②明治ブルガリアヨーグルト カルシウムと鉄分
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
7か月ごろ~ | 100g | 2.5mg |
わが家では毎日朝ごはんにヨーグルトを食べさせているのですが、鉄分入りのものを選んでいます。
1歳(離乳食完了期)の目安量は1回100gとなっていますが、1度に100gのヨーグルトを食べさせるのは大変なので、ほかのたんぱく質と組み合わせて、1回50g程度食べさせています。
③青のり
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
7か月ごろ~ | ひとつまみ(0.1g) | 0.07mg |
おかゆなどにパラパラとふりかけてあげています。
彩りもよくなるし、栄養もとれる。とても便利な食材です。
ただし、食物繊維が多く消化しづらい食品でもあるので、与えすぎには注意しましょう。
青のりとよく似ている「あおさ」。見た目は似ているけど、別物!
青のりは100g中77mgの鉄が含まれていますが、あおさは5.3mgしか含まれていません。
ちょっと高価ですが、青のりを使いましょう!
④オートミール
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
7か月~ | 30g | 1.4mg |
離乳食中期は7倍量(オートミール10gに対して水70mL)の水をいれてレンジで加熱したオートミールがゆ、後期以降はおやきにして食べさせています。
オートミールは水溶性食物繊維が多く含まれており、便秘にも効果的です。
離乳食を始めるまでオートミールは買ったことなかったけど、栄養豊富で、調理も簡単なのでとても便利。主食として使えるので家に常備しています。
⑤まるごと鶏レバー
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
7か月~ | 1g(小さじ1/3) | 0.4mg |
栄養豊富だけど、下処理が面倒でメニューに取り入れづらいレバーをまるごと粉末にした商品です。
おかゆやスープ、おやきなどに混ぜるだけで手軽にレバーを摂ることができます。
レバー独特の臭みも少なく、レバーそのものよりも食べやすいです。
摂取上限のあるビタミンAも豊富に含まれているため、1日の摂取量は守って使用しましょう。
⑥野菜ハイハイン
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
7か月~ | 1個包装(2枚) | 0.7mg |
赤ちゃんのおやつの定番商品ハイハインにも鉄が添加されたタイプがあります。
おやつで手軽に鉄を補給できるのは嬉しいですよね。
ハイハインは赤ちゃんが持ちやすい形状なので、手づかみ食べデビューにもおすすめです。
⑦なないろ栄養おだし
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
9か月~ | 1パック | 1.4mg |
なないろ栄養おだしは、鉄だけでなく、成長に必要な7つの栄養素が入っています。
- たんぱく質
- 鉄
- DHA
- 亜鉛
- カルシウム
- ビタミンD
- マグネシウム
どの栄養素も子どもの成長には欠かせないもの。毎日食べるお出汁で手軽に摂れるのは嬉しい!
原料はいわし煮干し、かつお節、むろあじ節、乾椎茸、昆布の5種類。素材の旨味がぎゅっとつまったおいしいお出汁がとれます。
化学調味料や食品添加物が使われていないのもママとしては安心なポイントです。
まれにアレルギーの原因となる青魚が含まれているので、9か月ごろからの使用がおすすめです。
⑧フォローアップミルク
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
9か月~ | 200mL | 2.4mg |
フォローアップミルクとは、牛乳の代用品として開発された食品です。
フォローアップミルクを飲むことで、牛乳に不足しがちな鉄、DHA、ビタミンDなどを補うことができます。
フォローアップミルクは栄養を補う目的のものなので、必ず飲ませなくてはいけないものではありませんが、離乳食がうまく進まず、栄養の偏りに不安がある場合は取り入れてみてもいいかもしれません。
息子は離乳食は順調に進んでいるものの、成長曲線ぎりぎりの小さめ。卒乳が早めだった(生後10か月ごろ)のもあり、1歳現在、朝ごはんのときと寝る前にフォローアップミルクを100mLずつ飲ませています。
⑨和光堂 おやきミックス
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
9か月~ | 10g(2個分) | 0.35mg |
水や牛乳と混ぜて焼くだけで手づかみ食べにぴったりなおやきを作ることができる商品です。
鉄とカルシウムが添加されています。
味は「にんじんとほうれん草」、「鶏レバーとかぼちゃ」の2種類。表示どおりに作るとすぐになくなってしまうので、私は豆腐やオートミールでかさましして使ってます。
⑩マンナ ウェファー
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
9か月~ | 1袋(3枚) | 1mg |
おやつで手軽に鉄を補給できる商品です。
鉄だけでなく、カルシウムやビタミンB1、B2、Dも含まれています。
⑪1才からのチーズ 鉄分入り
月齢目安 | 1食の量 | 1食に含まれる鉄の量 |
1歳~ | 1本 | 0.72mg |
チーズデビューにぴったりなやわらかいチーズです。
朝ごはんやおやつとして食べさせています。
鉄分入りとカルシウム入りの商品があるのですが、カルシウム入りしか置いていないスーパーが多数!わが家の近くではイオンにしかありません。
まとめ
この記事では、手軽に鉄を補給できる食品を紹介しました。
- ピジョン かんたん粉末シリーズ
- 明治ブルガリアヨーグルト カルシウムと鉄分
- 青のり
- オートミール
- まるごと鶏レバー
- 野菜ハイハイン
- なないろ栄養おだし
- フォローアップミルク
- 和光堂 おやきミックス
- マンナ ウエファー
- 1才からのチーズ 鉄分入り
赤ちゃんの成長発達に欠かせない鉄。
手軽に鉄を補給できる食品を上手に取り入れて、鉄不足にならないように気を付けたいですね。
参考書籍
小児科医で2児の母でもある工藤紀子先生が書かれた本です。
前半は、子どもの発育発達に大切な栄養素について、後半はその栄養素を食事にうまく取り入れる工夫について書かれています。
巻末には、栄養的に優れた朝食・夕食のメニューがついています。
巻末のメニューは現在1歳の息子にはまだ早いかなという感じですが、もう少し大きくなったら献立作成の参考にしたいです。